校長あいさつ

7月18日(火)に終業式が行われました。
その際のお話です。


始業式に私がみなさんにお話した事の一つに今年度から「3つの力」を付けて欲しいとお願いしました。1つ目は自分を好きになること、これが自己を肯定する力と言います。2つ目は人の気持ちが分かる共感する力、3つ目は人と対話ができる力です。そこで、あなたに問いかけたい事は1学期の生活を振り返り「自分が好きになれるように事ができたか。」「好きな自分に出会えたか」この問いを考える参考として、ついこの間、私に届いた数十年目のお礼というメールのお話をしたいと思います。

メールの書き出しは彼女の近況から始まりました。

「今私は、他府県で夫と特別支援学校に通う中学1年の息子の3人で暮らしています。息子は結婚後10年間の不妊治療の末授かりました。重度の心臓疾患で生まれ、手術を繰り返しいのちの危機は乗り越える事はできました。しかし、入院中に医療事故にあい、12年間医療事故裁判を行い今春結審しました。息子は発達障害も抱えています。また、私自身も、学習障害と性同一障害の診断も受け現在は名前を男命に改め、生活しています。」ここまで読んで、私は「人生とは予測不可能な試練の連続である事を自らの人生と重ねて思いながら読みすすめました。「私は、在学中決して良い生徒・優秀な生徒とはいえませんでした。しかし、どこで学んだ事よりも、平女で学んだあらゆる事が、私の根っこです。それは「どんな人であっても人として否定される事がないという強い確信」それを支えている教えが「いのちを大切にする・平和を大切にする、人間は平等である」ということです。彼女はこうも語りました。

「次から次へと迫ってくる苦しみに何度もくじけそうになり、死も考えた事がないとは言えません。しかし、すべての人が平和と、安心と、幸せを追求して、対等な人間関係を築き、自由に生きられる居場所をもてるように願い、私と同じ悩みを持つ人々のために、ボランティアチームを主催しています。卒業して数十年。大変遅くなってからのお礼を伝えたくてメールをしました。」と締めくくっています。このメールを紹介してもよいかを彼女に聞くために数十年ぶりの電話をかけました。彼女が言います。「私は中学のとき文字が重なって読みにくいと母に言えば、気のせいだといわれました。高校になって、女の子の気持ちより、男の子の気持ちが強いといえば、母は女の子しか産んでないといわれ、取り合ってもらえなかった時に、私の話を先生方は聞いてくださいました。だから、どんな私でも否定されない、私が私であっていい。という確信をつかめたのです。」と。つまりこれが自分が好きになる、自分を肯定する力です。この力が土台にあってこそ、共感や対話ができます。

さあ、2学期の準備がはじまります。文化祭をはじめ様々な行事を通じて、また、授業やHR・クラブ活動で自分自身にどんな力をつけ、鍛えるかを考える時期です。「なりたい自分」は、進みたい進路先や職業に狭めて考えることなく、どんな人間性をみにつけるのか多方面からイメージしてください。夏休みは、それを考える絶好の機会としてください。

そして、始業式には全員が元気でまた、ここに集えるようにいたしましょう。

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