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【校長メッセージ】2017年度 No,5

2017年度 2学期終業式挨拶 2学期がもう終わりました。2018年がもうすぐそこに来ています。今年がどんな年だったか振りかえる時です。悲しい事辛い事がたくさんあった人もいれば、楽しかった嬉しかったことばかりという人もいるでしょう。学校にとっても、和気先生を失ったことはとても悲しい事でしたが、先日のカンタータがとても素晴らしいものになったことをはじめ、高校3年生の進路が順調に決まっていっていること、高校2年生や中学3年生が無事に修学旅行から帰国できた事、中学2年生はインターシップで励んだ事など嬉しい事や、誇らしげな事もたくさんあった2学期でした。では、世の中ではどうでしょうか。中学1年生の総合学習では、毎週自分が気になった新聞記事を紹介するコーナーがあります。その中で紹介されたニュースは明るい事よりも、決してあってはならないニュースが多かったのです。虐殺・殺人・虐待・暴行・組織ぐるみの隠蔽・ごまかしなど、安心や信頼を破壊する言動や、民主主義や平和が危ぶまれる事象が目立ったこの秋でした。しかし、希望もありました。核兵器廃絶を訴えるICANがノーベル賞を受賞した事は、地道で小さな行動が評価され、人類が進むべき道を指し示した嬉しい出来事でした。 さて、先ほどチャプレンが読んでくださった聖書の箇所が私は好きです。 「あなたがたは地の塩、世の光である。」ここで言う地とか、世とは「人間の尊厳を失っている状況」の社会の代名詞です。 人間が人間らしく生きることができない社会において、あなたが塩であり、光であると言われています。これはそうなりなさいと言う命令ではなくて、事実を宣言した箇所です。 では、塩とはどんな役割がありますか。 料理に使う時は、味を引き締め、深みを与えます。腐敗を防ぎ殺菌にも用います。昔から宗教上では清めの役割も担ってきました。また、ユダヤでは知恵の象徴ともなっています。塩は、決して目立ちはしませんが、欠かせない存在です。 では、光とはどんな役割がありますか。 明るさと暖かさエネルギーを与えるのが光です。暗闇を照らし導いてくれます。人びとをひきつける求心力的な働きが光です。光は塩とは正反対で、輝くから目立ちます。目立つと言う事は自分をひけらかしたり自慢したりする事ではありません。善い行いをすることで人を導くことです。この善い行いとは自分と同じように隣人を大切にすることを意味します。塩も光も必要不可欠なものです。 あなたがどんなにおっちょこちょいであつても、あなたがどんなにあわてんぼうであっても、かけがえのない存在であるあなたは、時に、なくてはならない塩にもなり、時に、なくてはならない光にもなれる存在です。あなたがその自覚を持って生きていくように勧めているメッセージが「あなたがたは地の塩、世の光である。」と言う言葉に凝縮されています。2学期のあなた方の働きにすでに、塩や光の働きが多くありました。45年ぶりの器械体操の優勝や、初めての卓球部中学準優勝の成果は光ですが道のりは決して目立つ活動ではありませんでした。老人施設の方々の筝曲部の訪問や、大型店舗に押しつぶされそうになっている商店街野活性化のためのイベントへはハンドベル・バトン・東日本・コーラス・茶道・台風で中止になりましたが吹奏楽など多くのクラブが参加しました。 2学期を振り返る時、また新しい年の抱負を考えるときに今お話したことも一つの基準にして考えて欲しいと思います。もうじき訪れるクリスマスはあなたの塩と光を誰かのために、取り分け希望が持てないで苦しんでいる方々に与える日であることを心に留め、終業式のお話とします。
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